令和4年3月4日、田原本町議会は第1回定例会を開催し、複数の重要議題が議論された。
一般質問では、特に「ヤングケアラー」についての意見が多く見られた。古立憲昭議員は、「本町の取り組み方針や、職員の認知度を上げるための工夫は何か」と問いかけた。これに対し、町長の森章浩氏は、ヤングケアラーの特性を認識し、支援体制の構築に努めていると答えた。令和3年度には個別支援会議を開き、職員研修も実施している。
次に、新型コロナウイルス感染症対策について、古立議員が町のワクチン接種状況を質問した。町長は、高齢者への接種率を約36.6%とし、集団接種と個別接種を併用して進めていると述べた。また、18歳以下の接種についても、12歳から順次実施しているとのことだ。特に、積極的な情報発信が求められると、教育長の植島幹雄氏も指摘した。
藤井誠人議員からは、白血病治療のため骨髄提供を行う人々への助成制度についても意見が出た。この制度は町内で導入予定であり、1日につき2万円の助成が新たに予算に計上される見込みだという。藤井議員は、助成制度の利用を促進するため、ぜひとも周知を進めるよう要請した。
また、犬猫の理由なき殺処分ゼロに向けた取り組みも議題に挙がった。藤井議員は、飼い主のいない猫に関する問題を解決する方策を尋ね、住民との協力の重要性を強調した。町長は、野良猫に対するTNR(捕獲・不妊手術・リターン)の取り組みを歓迎し、これからも地域住民と連携して問題解決を目指す方針を示した。
その後、各議題の総括質疑では、議会運営や職員の育児休業制度、消防団の公務災害補償条例の改正なども取り上げられ、町民福祉の向上を目指すさまざまな施策について熱心な意見交換が行われた。