令和元年9月9日、田原本町議会の第3回定例会が開かれた。
本会議では、複数の議題が提起され、特にクラウドファンディングを活用したトイレトレーラー購入に関する議論が盛んであった。この事業は、災害時におけるトイレ不足を緩和することを目的としているという。
最初に、使用目的である防災対策について、総務部長の小林昌伸氏が詳細に説明を行った。彼によれば、「トイレトレーラーは災害時のトイレ不足の軽減を図るために購入を検討している」と述べた。また、必要な資金の調達方法として、インターネットで寄附を募るクラウドファンディングの実施が計画されていることも示された。具体的には、自治体の負担分である3割をクラウドファンディングで賄う計画だという。
議員の吉田容工氏は、トイレトレーラー購入に関する財政的な側面について詳細に質問を重ねた。特に、トイレトレーラーの購入費用の内訳や、運営にかかるコストについて具体的な説明を求めた。吉田氏は「プロジェクトにかかるコストが高すぎる」との懸念を示し、費用対効果について持論を展開した。
これに対し小林氏は、トイレトレーラーが牽引可能なタイプであり、2トンダンプでの運用を計画していると答えた。しかし、維持管理費が想定以上になる可能性も指摘され、さらなる情報提供を求められた。
さらに、吉田氏は「ハンディキャップのある方がトイレを利用する際の障壁」について質問し、設置型トイレの必要性を訴えた。吉田氏は、「このトイレトレーラーは階段式であり、利用できない人も出る」と発言し、関係者に対して配慮を求めた。防災の観点から、災害時におけるトイレ利用の情報提供も強調された。
また、議論の中で、消防団員に関わる法律改正についても触れられた。町長公室長の植田知孝氏は、成年被後見人や被保佐人が消防団員になれるように法律が改正された事実を報告し、議員たちの理解を促した。
議会は午前10時に開会し、すべての議題の質疑が終了後、午前10時45分に散会した。今後の議論に注目が集まる。