令和5年3月に開催された田原本町議会第1回定例会では、町の飲料水、農業振興や子育て環境など重要な課題について議論が繰り広げられた。
特に、1月25日に発生した寒波による被害が報告された。この日に関連する断水被害はなかったものの、上下水道部長は「住民からの凍結による問い合わせがあった」と述べた。町の災害対策本部会議においては、上下水道班がどう機能するかも焦点となった。町長は磯城郡水道企業団との協力関係を強調し、連携を深める必要性を述べた。
次に、水害対策も議題に挙げられた。町内での過去の水災害について議論され、特に今里や柳町、アンダーパスの課題が取り上げられた。町長は、「シルバー人材センター近くの新しい雨水貯留施設の整備が進行中で、一定の効果を期待しているが、上流での水流の制御が必要」との見解を示した。
議会ではまた、町内でのマイナンバーカードの取得状況やその普及に関する質問もあった。国保被保険者の中で、マイナンバーカードを取得しているのは約58%であるが、保険証として利用できているのはそれより半分程度に過ぎない。さらに、取得が難しい人への特例についても確認があり、健康福祉部長は「親族の申請などを活用すれば可能」と回答した。
最後に党員からは、子育て環境に関連した施策が確認された。特に、ゼロ歳児見守り訪問事業や産後ドゥーラの育成支援など、町独自の取り組みが進められつつあることが報告された。教育長は、食育の重要性とともに、「学校給食は子どもたちが健やかに育つための大切な要素」と強調した。
議会の中で、田原本町が安心・安全な環境づくりや子育て施策を推進していくための具体的な対策を、引き続き検討していく必要性が訴えられた。