令和2年9月1日に行われた雲仙市第3回定例会では、市政の重要課題が議論される中、市長や議員たちが様々な問題に対し見解を述べました。
まず、下水道事業に関して、矢﨑勝己議員が市長に質疑を行いました。矢﨑議員は下水道事業の概要と民営化の可能性について質問しました。これに対し、市長の金澤秀三郎氏は、民営化について現在は考えていないとの回答をし、その理由として地方部小規模自治体における懸念点を挙げました。加えて、環境水道部長の竹田義則氏からは、下水道事業の経営状況について詳細が報告されました。令和元年度の決算では、歳入が約10億2千万円であり、歳出は約9億7千万円であることが説明されました。
次に、し尿処理事業の取り組みについても質疑が行われました。竹田部長は、現在市内には6業者がし尿収集運搬業を行っており、過去の年度別くみ取り件数も示され、減少傾向にあることが強調されました。また、下水道との連携についても言及され、両事業のバランスを取る必要性が指摘されました。
さらに、佐藤義隆議員からは新型コロナウイルス感染症対策についての質問がありました。市民生活への影響を懸念し、緊急事態における支援の必要性が強調されました。東裕実健康福祉部長は、PCR検査体制の拡充について説明し、今後もさらなる支援策を講じていく方針を示しました。
また、市民アンケートに寄せられた意見についても議論が行われ、多岐にわたる要望が確認されました。金澤市長は、これらの意見を市政に反映させていくことの重要性を述べました。
有害鳥獣対策についても対策が検討され、特に住宅地への侵入被害を防ぐ必要性が語られました。山本議員は新たな助成制度の設立を求める意見を述べ、その実現に向けた協議が求められました。
最後に、公共施設の利用手続きについては、利便性向上を求める声が多く、インターネットによる予約機能の検討が提案されました。冨永修一教育次長は、この方向性に対して前向きな姿勢を示し, 検討を進めていく考えが述べられました。
市民の声やニーズを受け止め、今後の施策に反映していく姿勢が確認された会議となりました。