令和5年第3回定例会が開催され、各議員による質問が行われた。
重要なテーマの一つは、「地区水道について」である。藤本淳次郎議員は市内の公共水道が整備されていない区域の現状を問うた。これに対し、金澤秀三郎市長は、特定の地区水道組合の数と加入世帯数について詳述した。市内には小浜地区に14組合、663世帯、国見地区に3組合、109世帯が存在すると述べ、地区水道への助成制度についても言及した。その中で、公共水道へ移行の相談が寄せられていることを強調した。
次に、藤本議員は「グリーンポスについて」の質問を行った。竹田義則環境水道部長が、グリーンポスが雲仙市の汚泥肥料であることを説明し、販売数が好調であることを報告した。具体的に令和4年度には1万1,643袋を生産し、販売数も同様に高いことを示した。さらに、この肥料が安価である理由として、過去の無料配布からの経緯も詳述した。
また、「荒廃農地について」の議論も交わされた。髙木謙次農業委員会事務局長が、遊休農地の現状、すなわち3,668筆の荒廃農地があり、そのうち428筆が所有者不明との詳細を示した。これに続き、藤本議員は所有者不明農地の解消に向けて市の取り組みを尋ね、農業委員会の努力を評価した。
最後に、小田孝明議員から「肥料価格高騰対策事業について」質問があり、田口文武農林水産部長が、国からの支援内容や実績を詳しく報告し、昨年度の申請件数や金額を示した。現在、事業の継続が求められている。
このように、地域の重要課題が審議され、市民にとって有益な情報が提供された議会であった。市は今後も住民の意見を尊重しつつ、効果的な施策を実施し、地域の発展に寄与する方針を明確にしたといえる。