令和5年の第3回雲仙市議会定例会が始まり、市長金澤秀三郎氏が、市職員に関する2件の懲戒処分について報告し、再発防止に向けた取り組みを表明した。
金澤市長は、事務処理の遅れや重大な虚偽報告により市の信用失墜を招いた職員に対し、減給などの処分を行ったことを報告した。この2件の処分は市全体の信頼回復の重要性を強調するものであり、市長は今後も服務規律の徹底に努めると述べた。
続いて、議会は会期の決定について、一致して30日間の会期を設けることを決定した。他の議題として、議長報告、市長報告を行い、続いて令和4年度の決算に関する報告もあった。特に、令和4年度雲仙市一般会計の歳入は412億7,777万円、歳出は395億9,440万円となり、14億5,908万円の黒字を達成した。
財務部長の三宅隆浩氏は、財政健全化の観点から、健全化判断比率において資金不足の要素は認められず、各会計の運営は良好と説明した。また、報告第7号において債権放棄件数が296件、金額が603万9,004円であったことが述べられた。
重要議案では、議案第38号の印鑑条例改正が紹介され、月内に施行する予定であり、コンビニ等での印鑑登録証明書が取得可能となる見込みだ。さらには、企業誘致用地整備事業や一般会計補正予算の整備など、地域振興に向けた予算が提案された。
また、議会活性化特別委員会が定数の削減について提案し、議員定数を19名から17名に厳格に減らすべきとの提案が行われた。これに対し、賛否が入り交じり、特に議員報酬についての議論が問われ、報酬引き上げに賛成する声も上がった。
議会内部での意見集約や市民の声を基に、議員一同が今後の議会運営に積極的に反映していく旨を表明し、透明性の高い運営を求められている。今後の議会は、これらの問題に対し議論を重ねていく方針である。