令和5年12月4日、雲仙市の第4回定例会が開催された。議会では主要な議題として、農業対策や財政見直しなどが取り上げられた。
町田康則議員は農業対策に関して、特に後継者不足と高齢化問題について質問を行った。町田議員は農業従事者の多くが65歳以上である現状を指摘し、農林水産省の調査結果を引用しながら、雲仙市における農業の未来について懸念を表明した。これに対し、金澤秀三郎市長は関係機関との連携を進め、高齢化や後継者不足の解消に向けた取り組みを継続すると述べた。
また、大久保正美議員からも市の財政見直しに関する意見が上がった。特に、収入源の確保が急務であり、温泉熱を利用した発電などの新たな可能性を模索すべきだと強調した。この提案に対し、金澤市長は現行の取り組みを継続しながら、新たな事業として温泉熱を利用した発電の調査も行っていく方針を示した。
さらに、千々石町公民館の建て替え計画については、山本松一議員が問うた。この計画に関しては教育長から報告があり、現在部内で協議を重ね、複合化機能や建設候補地の検討を進めているとのことだった。教育次長は、具体的な候補地の提案や早期の完成が目指されていることを明言し、地元住民の意見も反映させていくとして、前向きな姿勢であることを示していた。
また、河川の浚渫についての要望もなされ、特に千々石川の状況が危惧されている。建設部長は、県からの要望に基づき、過去に浚渫が行われた場所を報告するとともに、今後の計画についても県に要望し続けると説明した。これらの動きは、地域住民の安全を確保するために重要な取り組みであると市側は認識している。
その他にも不登校児童の支援策について多くの議論がなされ、教育委員会は訪問指導員による支援の重要性を訴え、他の自治体の取り組み事例をも参考にしつつ、支援内容の充実を図ることの必要性を強調した。