令和2年第3回雲仙市議会定例会が、9月25日に開催された。
主な議題は、条例改正並びに予算案の審議である。
議長の松尾文昭氏は、議長報告において、市民生活への影響を考慮した内容を報告し、教育委員会から提出された評価報告書を配付したと述べた。
続いて、総務常任委員会が総括的な報告を行う中、議案第63号「雲仙市手数料条例の一部を改正する条例」では、手数料の見直しが全会一致で可決された。
議案第66号「令和2年度雲仙市一般会計補正予算(第8号)」案では、新型コロナウイルス対策として計上された1,200万円の使用用途について質疑が行われ、アクリル板やサーマルカメラなどの購入予定であると総務常任委員長の小田孝明氏が明言した。
次に、文教厚生常任委員会が報告した議案について、議案第66号の中には小中学校の修学旅行に関する特別対策事業も含まれ、旅行先の変更についても質問がなされた。教育委員長の佐藤義隆氏は状況が整い次第、円滑に実施できるよう細心の注意を払っていると答弁した。
財政関連の議案について、特に注目を集めたのは認定第1号「令和元年度の一般会計歳入歳出決算認定」であった。ここで、社会福祉施策や環境対策の質疑が活発に行われ、質の向上や効率化についての意見が相次いだ。特に、臨時職員の雇用問題や、職員事務補助経費に関する質問では、長期休職者に対する対応として、24名や6名の具体的な人数が示された。
また、新型コロナウイルスの影響に対する地方財政の急激な悪化についての意見書が提出され、経済的厳しさが進行している現状が指摘された。議会運営委員長の酒井恭二氏は、国の支援を求めるべく、積極的に意見を発出する方針を強調した。
最終的には、多くの案件が一括して可決されたが、都市政策の推進や住民生活の保護に向けたさらなる努力が求められることとなった。金澤秀三郎市長も閉会にあたり、議会の協力を感謝し、市民生活の安定化を目指すことを改めて表明した。市民に寄り添った施策への期待が寄せられる中、閉会の運びとなった。