令和4年第4回定例会が開催され、出席した議員たちが市政全般にわたる一般質問を行った。これにおいて、福祉行政、学校給食、インボイス制度、市民の交通安全、働きやすい職場環境などの重要な問題が取り上げられた。
まず、福祉行政に関して、矢崎勝己議員は高齢者の補聴器購入支援について質問した。その中で、高齢者の難聴と認知症の関係や補聴器の有効性について触れ、雲仙市でも助成制度を設けるべきとの見解を示した。金澤市長は、認知症発症の要因として難聴が挙げられるとの認識を示し、国の助成制度などを活用していくとした。
次に、学校給食費の無償化について質疑が行われ、矢崎議員は食育や子育て支援の観点から無償化の必要性を訴えた。しかし、教育次長の冨永修一氏は、現行の制度では保護者負担の考えには変更がないとの立場を示した。
また、インボイス制度に関する議論も盛り上がった。この制度により、特に小規模事業者や免税業者が地方自治体との取引で制約を受けることが懸念され、矢崎議員はその影響を強く訴えた。三宅隆浩財務部長は、制度開始に伴う影響について国や県と連携して状況を調査する意向を示した。
市民の交通安全については、運転ミスによる事故が発生したことから、道路安全対策の強化が求められた。荒木建設部長は、事故後の安全対策について検討を進める意向を表明した。
さらに、働きやすい職場環境づくりの取り組みが問われ、近年減少傾向にあるものの依然として職員の病気休暇取得者が多い現状が示された。市長は、職員の健康管理を重視し、メンタルヘルス対策を進めていく方針を強調した。
農業政策についても触れられ、近年の肥料価格高騰に伴う対策が求められ、農業振興部門からさらなる支援策の検討が継続されることとなった。
本会議では、地域の実情や市民生活に直結する重要な課題について充実した議論が行われたことが伺え、今後の政策形成に期待が寄せられている。