令和3年2月5日、対馬市議会臨時会が開会された。議会では新型コロナウイルスワクチン接種体制や予算を巡る重要事項が討議された。
まず、比田勝尚喜市長が新型コロナウイルス感染症に伴う専決処分の承認について言及した。本臨時会では、令和2年度一般会計補正予算(第13号)についても承認され、歳入歳出予算の総額が363億2,479万2,000円に増額されたと伝えられた。これは感染症対策に関連する予算が大部分を占めている。
市長は、「新型コロナウイルスワクチン接種事業が間もなく開始される」と述べ、市民の健康確保に向けた取り組みを強調した。これに関連し、今後のワクチン接種が市民にとって重要であることを訴えた。接種対象は全国民とされ、各医療機関と連携して行う必要があるとの見解を示した。
質疑応答において、小宮教義議員がワクチン接種の対象者や具体的な時期について質問した。それに対し、市長は職員の配置転換を行い、接種体制を強化する方針を示した。具体的には、高齢者施設への出向計画や、高校での接種についても協議する意向が示された。
また、成人式に関する支援策として、延期に伴う特別給付金が設けられたことが報告された。新型コロナウイルスの影響で、成人式も開催されなかったことを受け、予算案が承認された。これについて、吉見優子議員も成人式の実施時期について言及し、感染状況を鑑みた柔軟な対応が必要であるとの考えを示した。
さらに、工事請負変更契約についても議題に上がり、林道の復旧工事に関する契約変更案が可決された。この契約変更は、豪雨による影響を受けた工事に関連しており、迅速な対応が求められる状況であることが強調された。
臨時会は全議案が無事に可決され、比田市長は「市民の生活向上に向けて適正な事務処理に努める」との決意を新たにした。また、今後も市民に対し、情報提供と透明性のある行政運営を心掛けることが求められている。