対馬市の市政一般質問では、韓国人窃盗団によって盗まれた「観世音菩薩坐像」に関する問題が取り上げられ、返還の要望が集中的に議論された。
12年10月に盗まれたこの仏像は、昨年10月に韓国の最高裁で所有権が観音寺にあると判決されたが、いまだに返還されていない。この件に対し市長の比田勝尚喜氏は、早期返還を求める進展が見られない状況を憂慮し、外務省への要望書を提出する意向を示した。過去にも多くの関係者との連携を図ってきた経緯がある。
小宮教義議員は、所有者の心情や仏像の重要性を強調し、直ちに韓国政府とコンタクトを取る必要があると訴えた。市長は外務省との協議を進め、現地訪問も考えている旨を示唆した。さらに、「誰一人として取り残さない」という市長の公約がこの問題にも反映されるべきだと强调した。
次に、国民保護法に関連する質問が行われ、危機管理の必要性が再認識された。小宮議員は国民の安全を守るため、避難計画の具体的な実施方法に懸念を示した。市長は、国及び県の支援を受けた迅速な対応の重要性を述べ、自衛隊と協力しながら避難計画を進める意義を強調した。
それに対し、小宮議員は、対馬市が十分な避難体制を構築するための戦略が必要であることを訴えた。非常時の連携を強化し、住民の安全を守るために、更なる広域避難の準備を促進する必要があるとの見解を示した。