対馬市議会の令和6年6月定例会では、市政一般質問が行われ、市長や議員たちが様々な問題に対して意見を交わした。主にお試し住宅の活用状況や、川端商店街の活性化策が焦点として挙げられた。
まず、お試し住宅に関して、議員の波田政和氏は、厳原市内の住宅利用状況に差があることを指摘した。市長の比田勝尚喜氏は、利用頻度において、国分住宅が人気であり、移動や買い物の利便性が高いと答えた。実際、過去数年のデータによれば、お試し住宅利用者の約40％が移住するケースがあることも報告された。この結果から、議員はお試し住宅の効果を称賛したが、一方で国分住宅を市長公舎としての活用提案に対し、市長はこれを実現するには多くの法律的なハードルがあると述べ、今後もお試し住宅として継続的に活用していく意向を改めて示した。
次に、市内の川端沿いの石畳路面についての問題も取り上げられた。波田氏は、特に観光客が増えている中で、整備が不十分であることを指摘した。市長は経年劣化について認識しており、県との協議を重ね、国道の補修を進める計画であることを述べた。しかし、改修には時間がかかることを繰り返し強調した。
川端商店街の空き店舗復活に向けた施策も取り上げられる中、商業活性化への公募を行い、地域のニーズを把握する必要性が指摘された。市長は、市民の意見を集め、地域マネージャー制度を通じた取り組みを行う意向を示した。また今後、観光客の誘致や住民サービスの向上のため、地域経済の発展に力を入れていくことを確認した。
最後に、対馬市の人口減少への対策も話題に上がった。波田氏は具体的な人口増加目標や、そのための施策を策定する必要性を訴えた。市長は、長期人口ビジョンの設定について、今後も努力していく姿勢を示しつつ、各分野で連携を強化する必要性を強調した。