令和5年6月20日、対馬市議会は定例会を開催した。
議長の初村久蔵氏は開会直後に、議事進行に関わる重要な事項を報告した。特に、小田昭人議員の欠席届が確認された。
市長の比田勝尚喜氏は、報告を通じて職員の不祥事について謝罪した。6月9日に発覚した不適正な事務処理とパワハラ行為については、3名が停職処分、2名が減給処分となったことが伝えられた。また、公務員としての誓いを新たにし、信頼回復に努める意向を示した。
また、新型コロナワクチン接種に関して、接種の特例延長についての説明がなされた。今年度も無料で接種が続けられる旨が強調され、今後の接種スケジュールについても言及された。特に、9月からは新たな対象者への接種が予定されている。
さらに、行政報告の中で注目されたのは、長崎県防災訓練の実施についてだ。実施は平成27年以来、対馬市として8年ぶりの開催となった。この訓練には、63機関、691名が参加し、地域の防災意識を高める機会となった。
その他、SDGs推進のための包括連携協定締結の報告も行われた。対馬市と一般社団法人ブルーオーシャン・イニシアチブとの協定により、地域の海を守る取り組みが強化される見込みである。これに関連する技術開発と人財育成プログラムも、2025年の大阪・関西万博で成果が公表される予定である。
さらに、市内の観光振興および文化交流の活動状況が報告され、6月にはフランス国籍のクルーズ船寄港により、観光業の活性化が図られたことが伝えられるなど、地域振興に向けた動きが見受けられた。観光業の回復と地域経済の振興に寄与することが期待されている。
会議終了後、議事項目に対する採決が行われ、各議案は賛成多数で承認された。議場内では、市民からの信任を強く感じる場面が見受けられた。