令和3年3月定例会は、対馬市におけるさまざまな議案が審議された。
特に、医療や福祉に関連する予算案が重要なテーマとなった。議案第7号から議案第10号までの診療所特別会計や国民健康保険、後期高齢者医療、介護保険の各予算案は、いずれも重要な財政措置であり、市が市民の健康を確保し、福祉制度を支えるために不可欠である。
健康づくり推進部長の松井惠夫氏が説明したところによると、令和3年度の対馬市診療所特別会計予算は、歳入歳出それぞれ4億5,731万9,000円となり、前年度比1.5%の増加が見込まれている。その要因は、直営化された佐賀診療所からの診療収入の増加である。福祉保険部長の古里正人氏は、国民健康保険特別会計予算に関し、歳入歳出予算の総額は45億1,900万円となる旨述べた。
また、議案第25号においては、対馬市総合計画の後期計画が提案され、社会の動向を取り入れた見直しが行われた。特に、SDGs（持続可能な開発目標）や社会変革への対応を強調し、市民がより良く生活できる環境づくりの重要性が強調された。
議案第30号では、昨年9月に発生した台風による損害賠償が問題にされ、市は瑕疵があったとして賠償を決定した。この件については、市民からの強い関心が寄せられ、多くの議員が意見を述べた。議員の指摘では、専門家の意見を更に検証し、慎重に市の責任を見極める必要性が指摘された。
議会は、情報公開を徹底し、今後の対策を講じて行くべきであるとの意見をまとめている。また、総合補償保険の取り扱いや、類似の事案に関する教訓を分析する必要性も示唆された。
令和3年度予算案や各種条例改正案は、議会で慎重に審議され、適切な決定が下されることが期待される。市民の権利や生活が守られるよう、引き続き議会の役割が重要である。