令和2年6月22日の対馬市議会定例会では、人口減少や新型コロナウイルスの影響から地域経済が受ける影響について、各議員からの質問が相次いだ。
最初に伊原徹議員が新型コロナウイルス感染症に係る緊急経済対策について質問した。市長は、特別定額給付金の仕組みを説明した上で、他の自治体との比較や給付金の早期発送を行った理由を述べた。特に、対馬市では、申請書式の工夫や事務管理体制の見直しを進めた結果、給付金の申請を5月14日から開始し、迅速な対応を行ったと強調した。
次に、対馬市の人口減少問題が取り上げられた。伊原議員は、特に出生率の低下や転入者の減少が地域経済に与える影響を強調し、市の人口動態に応じた支援策の重要性を訴えた。市長は、定量的なデータを示しながら、人口減少に対する対策を強化するための施策について触れた。特に子育て支援や移住促進に向けた具体的な施策の展開が求められている。
また、避難所での新型コロナウイルス感染防止策についての質問には、市として避難所開設時における衛生対策や感染予防策を具体的に講じていることを市長が説明した。今後の災害時に備え、マニュアルの策定が進められているとのこと。このように、市民の安全を確保するための施策が強調される中、持続可能な地域社会の実現に向けての様々な取り組みが必要であると確認された。
また、比田勝港の整備計画においては、国の助成を受けた港湾機能の強化や、観光客受入れのための対応が重要視された。市長は港湾整備の必要性について強調し、行政と地域住民の協力のもとで進めていく意向を示した。
伊原議員から鳴滝遊歩道の再整備についても重要な指摘がなされ、安全対策の強化が求められた。市長は、観光名所である鳴滝の整備計画に基づくワークショップを通じて、地域の意見を聞き、整備を進めていく方針を表明した。
全体を通し、市と地域が連携し、地域の活性化と住みやすさの向上を図ることが求められている。特に、少子化対策や観光産業の振興に向けた具体的な戦略が不可欠であり、今後の取り組みが期待されている。