令和6年3月15日、対馬市議会では一般質問が行われ、市政運営の進捗や課題が議論された。
初めに、小宮教義議員は、過去2期8年を振り返り、主に2つの懸案事項に言及した。
ひとつは、令和2年に発生した台風10号による国家賠償金約4,000万円の問題である。
市長の比田勝尚喜氏は、この件に関し、災害による被害が確認された後、保険会社との交渉の結果、950万円の支払いを受けたとの報告を行った。
これは、屋根の飛散が通常の耐力を欠いていたためと評価されたものであり、当初保険会社がその支払いを拒否していたが、最終的には市が賠償責任を認められたことを強調した。また、地方自治法を基に議会の承認を得て、損害賠償金を被害者に支払うことが決定された。
次に、小宮議員は地域マネージャー制度の重要性を指摘し、その運用状況について見直しの必要性を述べた。市長も、制度の役割を認識し、その進展や課題に対して再評価する意向を示した。
さらに、旧いづはら病院に隣接する宿泊施設の活用についても議論された。
この施設は現在職員宿舎として利用されており、32戸中31戸が稼働している状況が説明された。小宮議員は、この施設の家賃が一般的な市場価格に比べ低いため、地域住民の福祉向上に寄与する可能性があることを指摘した。
小宮議員は、またこの宿舎の規程に関連して市長の使用についても言及した。それに対し市長は、個人の事情であったとしても、法的な位置付けが必要であるとの見解を示した。
今後、対馬市議会では、上記案件に対する進展や市民の意見の反映を求める声が強まると予想され、行政・議会の連携を重視する姿勢が求められている。