令和4年9月14日、対馬市議会が開かれ、さまざまな重要な議題についての議論がなされた。
特に、対馬市雇用拡充と観光振興についての議論は重要であった。新政会の春田新一議員は、国境離島新法を紹介し、対馬市が受ける支援を通じて雇用機会の拡充を図る必要性を強調した。特に、SDGs関連企業の誘致を進めることで、環境問題にも対処しつつ地域の振興にもつながるとの考えが示された。市長の比田勝尚喜氏は、既に行われている国内外の企業引き込みに向けた取り組みを説明し、「対馬モデル」として海洋プラスチックごみの有効活用に取り組む意欲を述べた。
さらに、廃校舎の有効活用に向けた議論も活発であった。春田議員は、現在の廃校舎に関する利用のハードルを指摘し、市の柔軟な対応を求めた。この提案に市長は、条例改正を経て廃校舎の貸付に関する緩和策を進める意向を示したが、自由な活用の進み方には時間が必要であるとも認めていた。
次に、新型コロナに対する対策が焦点に上がった。感染症の状況は厳しく、医療機関の逼迫が報告される中、市民の健康と医療体制の両方を維持していくために、今の措置に限らずさらなる対策が必要であることが一致して確認された。特に、軽症者等の自宅療養における健康観察や、感染拡大時の医療支援について、具体的な策の構築が求められた。
また、医療用ウィッグ購入費の助成についても議論され、抗がん剤治療を受けられている方への支援の重要性が強調された。県内でも助成を行っている事例がある中で、対馬市も導入を前向きに検討することが求められた。市長は、他市の状況を参考にして助成の検討を続ける方針を示した。
今後、これらの提案に対して実行可能な計画が進むことが期待されている。市民生活と経済が共に救われるための取り組みが求められていく。