令和元年9月11日、対馬市議会は第3回定例会を開催し、市長による行政報告が行われた。
対馬市長の比田勝尚喜氏は、台風や大雨による市民の災害に対して心からお見舞いを申し上げた。この夏、記録的な豪雨が市を襲い、人的被害は免れたものの、道路冠水や土砂崩れにより多くの市民が影響を受けた。この状況を受けて、市は早急な復旧作業を進めるとしている。
さらに、比田市長は、子ども議会の開催とその意義について述べた。8月に行われたそのイベントでは、中学生26名が参加し、地域の問題について討論した。市長は、若い世代の意見が今後のまちづくりに活かされることを強調した。
また、近年の取り組みとして、対馬市歯科医師会との協定が締結されたことが挙げられた。この協定は、災害時における歯科医療提供の体制を構築することを目的としており、市民の健康管理につながる。今後も地域との連携を強め、防災体制の強化に努めると語った。
また、国土交通大臣杯の野球大会では、約700名が参加し、市内外からの交流が深まったことも報告された。この大会を通じて、対馬の魅力を発信する機会にもなったと評価されている。
その後、議会においては、令和元年度対馬市一般会計補正予算の承認が求められた。この補正は、前述の台風被害の復旧費用が中心で、約2億5000万円が見込まれている。他にも、複数の市民生活に関わる報告がなされ、議員たちによる質疑応答が続いた。
今回は、今後の保育の質向上に関連し、鶏知保育所の定員引き上げなども議論された。入所希望が多く、施設がキャパシティを超えている現状を踏まえ、地元議員からの意見が活発に交わされた。改善策として、地域の連携を深め、待機児童対策に注力していくことが確認された。
これらの議事を経て、対馬市の今後の発展に向けた具体的な施策が促されることが期待されている。市民の意見を積極的に反映し、より良い政策の実現が求められている。
また、国境離島における活動や人権擁護委員の推薦も議題に挙がり、地域の持続可能な発展に寄与することが強調された。特に、漁業など地域特有の問題への対策が期待されている。