令和5年3月15日、対馬市議会は、令和5年度一般会計予算を含む複数の議案を可決し、定例会を開催した。特に注目されたのは、議案第8号、令和5年度対馬市一般会計予算で、これに関連する議論が活発に展開された。
予算審査特別委員会の報告によれば、令和5年度一般会計予算は、対前年度比プラス4.5%の約326億6,700万円となり、市税の増加が見込まれている。市税は、対前年度比で約2.3%の増加を見込んでおり、特に市道尾浦浅藻線改良事業等の大型事業が予算に大きく影響すると考えられている。
波田 政和議員は、特に前年度と比較しての予算の使い道について疑問を呈し、具体的な数値などを示した上で質疑を行った。市長の比田勝尚喜氏は、地域活性化においては基盤整備が最重要であるとし、過去の施策を踏まえた上での予算配分であると説明した。さらに、予算の各項目が市民の生活向上に貢献することを強調した。
その後、各議案に関する審査が行われ、議案第3号から第34号までの間においても同様の数値に基づく議論が展開された。特に、介護保険特別会計や診療所特別会計、また国民健康保険特別会計など、医療福祉に関わる事業が予算に組み込まれ、地域住民への直接的な影響を示している。
また、発議第2号として提出された盗難仏像の早期返還を求める決議案についても熱い議論があった。作元 義文議員は、国際法を遵守し、盗難物件の返還を求める視点を述べ、議員全員がこの問題に強い関心を持っていることが示された。
最後に、すべての議案は可決され、令和5年度予算については審議結果に基づき迅速な執行を行える体制が整った。市長は、予算執行による市民生活の向上に注力することを再度表明し、議会の協力を求めた。