西海市議会の令和6年第2回定例会が開催された。議題には、市政一般質問が取り上げられ、13名の議員がさまざまな問題について質問を行った。特に重要なテーマは、公共交通の見直しと観光の振興であった。
市民からは、さいかい交通株式会社と西海沿岸商船株式会社によるダイヤの見直しを求める声が上がっている。16番の浅田直幸議員は、「ダイヤ改正の結果、利用者に大きな影響が出ている」と指摘した。これに対し、杉澤市長は、「市としてダイヤ改正を行うよう事業者に要請した」ことを明らかにし、通院の便を考慮した便の調整を今後進める方針を語った。
また、観光業についても議論が交わされた。浅田議員は、新型コロナウイルスの影響から回復を目指した取り組みが必要であることを強調し、市が誘客活動や観光施設の整備に力を入れる必要があると訴えた。市長は、外国人観光客の増加を受け、観光施設を利用しやすくする取り組みを進めている考えを示した。
議会では、「はやて3号」の戒告処分に関する問題も取り上げられた。市長は、「安全運航確保が最優先」と述べ、必要な改善策を講じていることを明言した。市としては、運航管理や安全対策に力を入れる姿勢を見せている。さらに、見守り活動の持続可能性についても話題に上り、高齢化社会においての人材確保が重要な課題として浮き彫りになった。
加えて、道路状況やバス停の設置問題も議会で取り上げられ、市内の道路復旧や公共交通機関の利用環境の改善に向けた意見が出された。議員からは特に運行中のバス停に関する要望が多く寄せられ、利便性向上に向けた方策を期待する声が上がった。
最後に、ベルマーク運動や観光案内所の整備についても質問があった。教育長は、ベルマーク運動の自主性を尊重しながらも、参加者を増やす工夫が必要と答え、観光案内所のトイレ整備問題については、現状の困難さを説明しつつ、今後の施設改善を模索していくことを約束した。
今回の議会では、市の公共交通や観光振興、見守り活動といった地域社会の課題が多岐にわたり、今後の施策への影響が期待される。議会議論の結果、市民生活の向上に向けた具体的な行動が求められている。