令和2年3月に行われた西海市議会定例会において、市政一般質問が行われた。
特に注目されたのは、旧長崎オランダ村Cゾーンの利活用についての議論である。平井満洋議員は、利用計画が乏しい現状を指摘し、シロアリ被害による倒壊の危険に対して迅速な処理を求めた。市長の杉澤泰彦氏は、民間での利活用が第一の選択肢であり、倒壊した建物の処理は慎重に検討する必要があると述べた。
次に、長崎オランダ村の現状についても議論が交わされた。この施設では、無償貸与による運営が続いており、市民からはオランダ村の活動内容が不透明であるとの声が上がっている。杉澤市長は、今後は市の広報や他の観光施設との連携を強化し、情報発信のさらなる充実を図る考えを示した。
消防ホース格納箱の管理に関しても質疑があった。市内の消防団が定期的に点検を行っているものの、保管物の使えない状態が放置されている点が指摘された。市長は、必要なものを定期的に補完し、使えない物品に関しては早急な対応が求められると認識しているが、決定的な対策はまだ確認されていない。
さらに、災害時の備蓄品管理に関する質問もあった。保健福祉部長の宮森好光氏は、備蓄品は管理表によって消費期限を管理し、期限が近づけば譲渡を行うなどの対応をしていると説明した。今後は地域のイベントを活用し、備蓄品の内容を市民へ知らせる工夫が必要である。
最後に、職員への指導についても議論が白熱した。平井議員は、職員と市民の「距離」があることを指摘し、自らの行動が市政にどう影響するのか進化するようリーダーシップの強化を求めた。市長はそれに対し、職員自らの成長とコミュニティとの連携が重要であると回応した。