令和6年第1回西海市議会定例会では、さまざまな市政に関する一般質問が行われた。
特に長崎オランダ村との訴訟に関する進捗については、杉澤 泰彦市長が状況を説明した。訴訟は長崎地方裁判所で審理中であり、長崎オランダ村株式会社が提起した訴訟と本市が提起した建物明渡し請求事件が併合されている。杉澤市長は、相手方の事情も踏まえ、具体的な進展に関しては現段階では控えさせていただくとしつつ、今後進捗がある際には議会に報告すると約束した。
次に、建設工事の入札に関する質問では、入札参加資格者名簿に登録された土木、建築、解体業者の数と落札状況が示された。土木工事者は293社で、そのうち西海市内事業者は41社。建築工事者は160社、解体工事は131社であることが説明され、建設業界の不況に対する対策が必要との声が上がった。
観光地づくりにおける取り組みとして、松島火力発電所のGENESIS松島計画や江島沖洋上風力発電事業の進展が市内の雇用創出や事業者へのビジネスチャンスにつながると期待されている。市長は、観光消費の拡大を目指し、地域資源を活用した体験型観光の充実も図っていく意向を示した。
また、西海市の医療体制に関する質疑では、西海救急クリニックの運営開始に期待が寄せられた。開設場所や診療科目の周知が求められる中で、民間医療の廃業が進む現状に対する対策も急務であるとされた。市としては、新たな待機医療の体制構築に向けた取組みを強化していく方針だ。
全体として、定例会では西海市の未来に向けた重要な議題が取り上げられ、市民の期待に応える施策が推進されることが強調された。これによって、持続可能な社会の実現と地域活性化が図られることが期待されている。