令和3年3月12日、西海市議会は第1回定例会を開催した。
この会議では、25件の議案が一括上程され、各委員長からの報告が行われた。 最大の焦点である「令和3年度西海市国民健康保険特別会計予算」については、議員の質疑が活発に行われた。 とりわけ、渕瀬栄子議員が国民健康保険税の重さを指摘し、税率の見直しがなされないまま予算が編成されていることに反対意見を表明した。彼女は「医療分、後期高齢者支援金分など全ての所得割で、前年に比べて引き下げられているが、市の保険税は据え置かれたままであり、これは問題である」と強調した。
さらに新型コロナウイルス感染症の影響を考慮し、基金を活用した税軽減を提案した。議案第22号についても、渕瀬議員は反対の立場から討論した。彼女は介護サービス提供状況の確認が不十分であるとし、「保険料に見合う介護サービスが本当に提供できるのか疑問である」と述べた。
それに対して、執行部は基金を活用して次期保険料への影響を抑えたい考えを示したものの、十分な説明がなかったとの意見が相次いだ。議長の平野直幸氏は、討論を進行し、各議案を慎重に審議し、最終的にはほぼすべての議案について原案可決がなされた。特に「基地対策特別委員会」の調査結果については、基地問題に係る多様な要望が挙げられ、市民生活を守ることが求められた。
また、市長の杉澤泰彦は、議会の終了に際し感謝の意を表し、ワクチン接種に関する模擬訓練を実施することを発表した。コロナ対策など多岐にわたる議論が行われ、議会の重要性を再認識する機会ともなった。議会は午前10時33分に無事解散し、議場には多くの成果が残った。