令和4年9月の西海市議会定例会において、重要な議題が数多く取り上げられた中、特に公衆トイレの洋式化施策と人口増加計画が注目を浴びている。
公衆トイレの洋式化について、平井満洋議員は、市内に設置されたトイレの約53.3%が洋式トイレである現状を指摘し、特に高齢者にとって和式トイレは使用が困難であることを懸念している。市は、過去5年間で277基から351基に洋式トイレを増設してきたものの、今なお約300基は和式のまま残っている。このため、議員は緊急で和式トイレを洋式に改修する必要があるとの意見を表明した。
次に、松島架橋に関する詳細な計画が議論された。杉澤市長は架橋計画が重要な課題であり、新たに国の離島振興法の改正が進められていることを説明し、地域経済の活性化とともに雇用の創出にも寄与する旨を強調した。市は、地域企業や県と協力しながら、架橋実現に向けて粘り強く要望活動を続けるとの意向を示した。
第三の議題である人口増加に向けた政策では、平井議員が西海市の人口目標を「活躍のまちさいかい」とし、具体的な施策に基づくアプローチの必要性を訴えた。市長は、人口減少という状況下で地域の魅力向上に取り組んでおり、新規雇用の創出や福祉支援を通じた施策を挙げた。今後の総合計画策定に向け、これらの方針を見直し、具体的な成果を追求していくとした。
また、これに加えた形で集会所の整備や雪浦地区の景観整備についても意見が交わされた。特に地域住民の意見を踏まえた整備が求められ、費用対効果を検討しながら進める必要がある。
最後に、下水道におけるリン資源化や新型コロナウイルス感染症への対応があう、既存の施策の見直しとともに市民に分かりやすい情報提供が必要であるとの意見が出された。市は、これらの課題に対してしっかりとした取り組みを約束した。
この定例会では、建設的な意見が多く出され、行政と市民が一体となって地域を発展させる必要性が強調されている。今後の政策展開に注目が集まる。