令和5年6月の定例市議会では、五島市の人口減少と少子高齢化対策が中心的な議題として取り上げられた。
松本晃議員は、特に学校給食費の無償化について提案した。この件について、市長からは約3億3,700万円の費用が必要であり、現状の厳しい財政状況から無償化は考えていないとの答弁があった。また、五島市では引っ越し費用や住宅改修費の補助制度があるが、現行の制度は子育て世帯に限定されていることにより、それ以外の世帯の支援は難しいとの説明があった。
議会では、移住希望者の住まいの問題についても触れられ、五島市は空き家バンクを通じて情報提供していることが報告された。この空き家バンクは、令和4年度までに453軒の登録があり、254軒が成約に至っている。
また、松本議員は新型コロナウイルスワクチンの接種計画について言及し、国の方針に従い65歳以上が優先的に接種しているとの報告があったが、国との調整を進めていることも示された。
降雨時における福江川の濁り問題についても議論された。この濁りは主に雨による土砂の流入によるものとされ、さらなる環境対策が求められている。また、観光行政に関しても観光客受け入れ体制の整備が重要視されており、特にガイドの不足が課題として指摘された。観光地が増える中、適切な受け入れ体制を構築することが求められよう。
最後に、議会は市民生活に影響を与える各種問題についての具体的な対策を検討するよう呼びかけ、議論を終えた。このように、多岐にわたる質問が行われ、市の今後の方針が非常に重要な課題として浮き彫りとなった。