令和6年度の五島市定例会では、多くの議題が議論された。
毎年実施される運営にかかわる変更や新規の条例制定があり、市民生活や市内の産業振興に向けた取り組みが強調された。特に、議案第5号の五島市洋上風車夢基金条例の制定は、市内の小中学生に向けた人材育成及び環境保全に力を入れる狙いがあり、500万円の寄附金の取り扱いに関する詳細も説明された。
議案第3号として提案された五島市職員の育児休業等に関する条例の一部改正について、丸田敬章議員は質疑を行い、「市民プール条例の廃止」案について、廃止の背景には一般市民の利用実績が極端に少ない現実があることを指摘した。地域振興部長の小田昌広氏は、利用者数が過去3年間で著しく少なく、廃止に至った理由を明確に示した。
加えて、ドローンに関連した新技術活用促進業務についても議論がなされた。特に中西大輔議員は、ドローン配送サービスの利用者数の目標に基づいたKPI（重要業績評価指標）が、前年の実績と較べて正当なものであるのか、懸念を示した。福祉保健部長の今村晃氏は、現行業務の進捗や新たに参加する医療機関への働きかけを検討中であると答えた。
そこに併せて、移動販売支援事業では、事業者増加への支援策が検討されているが、事務手続きの簡素化や、参加しやすい環境整備が求められている状況も継続して指摘されている。特に、江川美津子議員はこのプロセス改善の必要性を述べ、市民のニーズに応える重要性を強調した。
また、総務企画課の大賀義信氏からは、デジタル技術や新しい技術を活用した事業の応募状況や課題についても触れられた。例えば、ドローン配送サービスを用いた新しいビジネスモデルが市内経済に波及効果をもたらすかについても注目が集まった。このような新たな取り組みが、市内の産業振興や地域活性化に貢献することが期待されている。
以上のように、提案された各議案には市民生活に深く関与する内容が多く含まれており、方針の策定や実施に当たっては市民や関係者の声を反映しながら進める必要があると考えられる。