令和2年12月の定例会では、五島市における様々な課題が議論される中、特に五島列島ジオパーク構想や新型コロナウイルス感染症対策が大きな焦点となった。
最初に、五島列島ジオパーク構想について、明石博文議員は認定に向けた活動状況を質問した。市長の野口市太郎氏は、この構想が認定を目指し、専門員を配置し体制を強化していると述べた。特に、市民へのジオパーク活動の理解を深めるため、学習会やジオツアーを充実させる努力を行っているという。また、観光や教育面での活用を含むジオガイド育成の取り組みについても言及があり、地元資源の魅力を発信するための地道な努力が進められているとのことだった。
続いて、新型コロナウイルス感染症対策に関する質問があり、江川美津子議員は特に航路や空港での感染予防策の強化を求めた。市長は、福江港及び五島つばき空港でのサーモグラフィー設置について、現在協議中であり、早急に設置を進めていく考えを示した。この他、感染者の早期特定が必要との意見もあり、感染拡大防止のための具体的な行動が今後求められることになりそうだ。
さらに、人口減少対策が議題に挙がり、木口利光議員は地域活性化に向けた施策を要望した。市長は、特に未婚化や晩婚化、そして不妊治療に対する支援を強化する方針を明言した。これにより若者の定住が促進されることが期待される。合わせて、UIターン促進や企業誘致に関する取り組みについても話題になり、移住者を受け入れるための雇用確保策が必要であるとの認識を示した。
最後に、共同事業の継続的な運用や改善が求められる中、福江商店街の休憩スペースの設置や公共交通の拡充についても提案がなされ、住民目線での柔軟な対応が求められる結果となった。市民の声をに耳を傾け、切実なニーズに応える本会議の姿勢は、今後の議会運営において重要な指針となるであろう。