令和3年3月の五島市定例会では、市政に関する一般質問が行われた。議員たちは、成人式と出初式の判断基準、遊具施設の更新や廃校の活用、子育て世代の支援策など、多岐にわたる問題を市長に問いかけた。
特に、中西大輔議員は成人式と出初式の開催について市長に疑問を呈した。成人式を中止しながら出初式を開催する理由について市長は、成人式の参加者の多くが市外からの帰省者であるため、感染拡大のリスクからやむを得ず中止としたと説明した。しかし、中西議員はこの判断に整合性がないと主張し、どのようにコロナ下でのイベント実施を決定しているのかを厳しく問い詰めた。
また、中西議員は市長の情報発信についても触れた。市民たち、とりわけ若者へのメッセージ発信が必要だと訴え、SNSや動画サイトを通じた情報発信の重要性を強調した。市長は、今後そうした媒体を活用し、五島市の情報を幅広く発信する考えを示した。
遊具施設の更新に関する質問では、市が四年間の間にどのような改善を行ったのかが焦点となった。市長は過去の改修内容を挙げ、安全な遊具の管理の重要性を強調したが、依然として保護者から遊び場不足の声が多く寄せられていることを認めた。
廃校活用や子育て世代への支援に関しても議論された。再開の条件としては、入所児童数の確保や保育士の雇用が求められますが、地域の状況を踏まえた提案が必要になるとの見解も示された。地域の活性化には、若い世代が定住し、子を育てる環境を整えることが鍵であるとされ、行政の取り組みの重要性が再確認された。
さらに、福江ショッパーズ跡地についても言及があり、早期に活用策を講じる必要があるとの意見が相次いだ。市長は、その用途は多岐にわたるとしながらも、早期の再公募を考えているとし、市民の意見を交えた形で進める必要があると述べた。
このように、五島市の議会では多様な議題に対し議員たちの熱心な質疑応答が期待される一方で、各地域の活性化を図るための具体的な施策策定が今後ますます求められている。