令和5年9月の定例会において、五島市の議会が多くの重要議案を取り上げた。この中には、法律の改正に関する議案や補正予算の提出が含まれている。特に、五島市の印鑑条例や税条例の一部改正が議題に上がり、影響を受ける市民の関心が高まる。
この会議では、議案第81号の五島市税条例の一部改正について、江川美津子議員が質疑を行った。その内容は、マンションに係る固定資産税の減額についてであり、特定マンションの定義が問われた。市民生活部長の橋口雅子氏は、特定マンションの要件について詳細に説明。特定マンションは、築後20年以上が経過し、総戸数が10戸以上、長寿命化工事を適切に実施していることが求められると述べた。
さらに、市内に該当するマンションがないとの見解を示した。一方、建設管理部長の針崎善英氏は、マンションの管理計画認定制度の主要な要件について説明し、厳格な条件が課されることが強調された。これに対し、江川議員は、現時点での該当するマンションがないとの発言に耳を傾けていた。
続いて、事業の補正予算に関する質疑も行われた。網本定信議員は、福江港の埋立地土地取得事業に関して、市と県の土地取引の経緯を追及した。総務企画部長の大賀義信氏は、県からの土地取得は、長崎県が所有する資産を効率的に利用するために協議を重ねていることを説明。今後の資産の活用方法についても言及した。
また、呼びかけがあった「移住支援事業」も質疑の焦点となり、地域振興部長の小田昌広氏は、東京圏からの移住を促進するための補助金制度の詳細を語った。昨年度には、16件が申請され、総額1,200万円が交付された実績が紹介された。
議会はまた、インボイス制度延期を求める請願や、現行の健康保険証廃止に反対する請願も取り上げ、地域の声を反映させるとの姿勢を示した。紹介議員の江川美津子氏と網本定信氏が提案した両請願は、国に対する意見書を求めるもので、市民の懸念が示された。議会はこれら請願の趣旨を共に理解し、賛同を促すことが期待される。
今会議では、幅広い案件が審議され、地域住民にとって重要な影響をもたらすことが期待される。議員は市民との対話を重視し、その意見を適切に把握した上で、今後の政策形成に活かすことの重要性が強調された。