令和2年12月の定例会で、五島市議会は多くの市政一般質問を行った。
主な焦点は、障がい福祉や地域の安全対策など多岐にわたった。特に、山田洋子議員は、障がい福祉の進展と共生社会の実現について強調。障害者福祉計画の策定とともに、市民理解の促進が重要であると述べた。市長の野口市太郎氏は、障害者理解促進のイベントを開催し、市民と交流の機会を持つことが重要であると応じた。
さらに、危険空き家を巡る議論が続いた。米山尚志建設管理部長は、市内の危険空き家について調査を進めており、ランクごとの空き家数を2300件と報告した。また、地域住民からの不安の声を受けて、空き家の管理責任を強化する考えを示した。
有料ごみ袋の活用についても議論され、太田税市民生活部長は、ごみ袋としての活用を模索する方向性を示し、地域の環境対策と経済活性化に向けた取り組みの必要性を強調した。
観光と環境行政においては、網本定信議員が五島市の保安林制度や観光地での環境美化の重要性を訴え、特に松くい虫被害の影響に懸念を示した。今後の松林管理体制の見直しを要望し、観光資源の保全に向けた新たな施策の検討を求めた。
橋本憲治議員は新型コロナウイルス対策について、持続化給付金の国への要請を強調した。五島市の中小業者、特に零細業者の状況を鑑みながら、引き続き支援策の検討が必要であると訴えた。市長も、経済状況を注視し、柔軟な対策を検討していくと応じた。
このように、五島市の市政は多くの課題に直面しているが、議員が市民目線で積極的な質問を行い、改善策を求める姿勢が感じられた。市民生活に直結したこれらの問題に対し、早急な対応が期待されている。