令和4年3月の定例会において、五島市議会は多岐にわたる問題について市長や各議員から活発な意見が交わされた。
最も注目を集めたのは、江川美津子議員による子育て支援の充実に関する質問である。江川議員は「高校卒業までの医療費助成制度を拡充し、全額助成を実現すべきだ」と提案した。これに対して市長の野口市太郎は、現行制度の概要を説明しつつも、さらなる拡充には県の動向を注視する必要があると強調した。
また、生理の貧困対策について議論され、江川議員は「生理用品の設置など社会の理解を広める必要がある」と訴えたのに対し、教育長の村上富憲は学校教育での取り組みを紹介し、ジェンダー教育の重要性を説いた。
さらに気候危機に対する対応について、江川議員が「五島市の気候エネルギー行動計画の見直しを」と提案すると、市長は2030年に温室効果ガスを46%削減する目標を見据え、具体的施策を進める意向を示した。
また新型コロナウイルスへの対応も焦点となり、追加接種を受ける高齢者の状況や子供への接種計画について、福祉保健部長の今村晃が詳しい進捗を報告した。市民の理解を得るために広報活動も強化する必要があると述べた。
最後に、日常生活とイベント活動の復活を願う声が上がり、特に飲食業界の振興策として“今だ!!五島へ行こう!!”キャンペーンが紹介された。出発点として地域の活性化を図る努力が求められている。