令和3年6月定例議会が開催され、市議会は市民や地域の課題解決に向けた様々な質問が行われた。
特に注目されたのは、相良尚彦議員によるデジタル化社会の実現に関する発言であった。相良議員は、デジタル庁の発足の目的や、行政、教育、医療における五島市の取り組みを問い、市民に広くそのメリットとデメリットを伝える必要性を強調した。市長の野口市太郎氏は、特に行政分野でのデジタル技術効率化に向けた施策を進めているとの返答を行った。
続いて、コロナワクチン接種についても多くの発言があった。相良議員は、接種状況や問題点を整理し、特に12~15歳の接種、及び基礎疾患を持つ方との同時接種の可能性を検討するよう提言した。福祉保健部長の今村晃氏は、現状の接種状況と高齢者接種の評価を報告し、今後の進捗についても言及した。
また、コロナ後遺症対策についての議論も行われた。相良議員は、相談窓口設置を求め、障害や皮膚疾患の理由でマスク着用が困難な人への配慮も必要だと訴えた。市長は、それに対する対応策について検討していくと述べた。さらに、生理の貧困対策や福祉政策についても意見が交わされ、無償配布や防災備蓄品としての配置についても議論された。
このほかにも、財政運営に関する提言やたい肥センターに関する確認事項も取り上げられ、市民生活への影響を懸念する発言が相次いだ。特に財政の厳しさや独自の経済対策について市長の見解を求める場面が目立った。市長は、これからもスピーディーに対応できるよう努める意向を示した。