令和3年の定例会が開催された五島市では、様々な議案が審議された。
議案第51号では、「五島市固定資産評価審査委員会条例の一部改正」について質疑が行われた。江川美津子議員は、手数料の改正について、市民の申請手続きが変わらないか確認した。また、魚津ヶ崎公園のシャワー施設に関して、料金設定が主婦目線で高いのではないかと指摘し、利用時間の設定について確認した。
市民生活部長の太田税氏は、再交付の申請方法は従来通りであることを述べ、手数料の仕組みに変更はないと説明した。魚津ヶ崎公園シャワーの改修については、温水化と更衣室の個室化により有料化を決定した理由を明かした。
続いて、議案第52号の「五島市長及び副市長の給与に関する条例の一部改正」では、元職員による窃盗事件を受けた減額が議論された。野口市太郎市長は議会で事件について謝罪し、自らの給与減額提案を行った背景を説明。副市長の減額についても、彼自身の申し出によるものであると述べた。
さらに、議案第53号では「五島市奈留島世界遺産ガイダンスセンター条例」の制定が提案され、地域振興部長の米山尚志氏は、施設が無料で運営される理由として、他の類似施設との整合性を示した。市長は、入館料がないことの意義として、公共性を強調した。
また、補正予算の審議では、旅客航路事業の欠損に関する補助についても言及された。草野久幸議員は、補助の詳細や経営状況の透明性について市民の知る権利を訴えた。井川吉幸産業振興部長は、国と県の支援のもと、市民の足を確保する取り組みの一環であると返答した。
請願については少人数学級や義務教育費国庫負担制度の拡充に関する請願が提出され、学校現場の課題解決への関心が寄せられた。各議案については、審議を経てそれぞれの委員会に付託されることとなり、次回の本会議は6月17日に予定されている。