令和3年3月9日、五島市議会定例会が開催された。
会期は3月9日から3月29日までの21日間と決定され、市長の施政方針が発表された。
予算案や各議案についても議論され、特に新型コロナ対策と人口減少対策が重点項目とされている。
市長の野口市太郎氏は、施政方針において新型コロナウイルス感染症の影響を受けた経済状況や、人口動態の現状を強調した。特に、感染防止策として実施した施策を挙げ、「様々な事業者への支援を行っている」と述べた。
具体的には、事業者への支援金や地域経済を支えるための支援施策を実施している。この他、子育て支援に関する新規事業や、包括的な相談窓口の設置などが明らかにされた。
議案の中で注目されたのは、五島市税条例の一部改正や、火災予防条例の改正である。これに伴い、軽自動車税の種別割減免手続きが簡素化されることが決まった。
また、福祉医療費の支給に関する条例の対象者を拡大し、15歳から18歳までの子供も支給対象に加えられる。教育や福祉についても、新図書館の整備や、地域福祉計画の策定が今後の方針に含まれている。
さらに、令和3年度の一般会計予算は307億8,500万円に達し、新型コロナの影響からの回復及び防災・減災対策が予算の主な焦点となる。
特に、教育や福祉を含む施策の充実が求められていることが背景にる。市長は今後も議会との連携を強調し、「市民の生活の質を高めるために知恵を絞り、努力を続ける」と語った。
この日、五島市議会に提出された議案は、税制改正や福祉政策の強化を含む約50件であり、各議案は今後詳細に審議される予定である。市はコロナからの復興を図るとともに、持続可能な地域社会の構築に向けた取り組みを進める方針だ。