令和元年9月、五島市の定例会が開催され、さまざまな議題が討議された。
特にがん検診に関する議論は、健康に関心を持つ市民にとって重要な話題である。市民生活部長の戸村浩志氏によれば、五島市では胃がん、肺がん、大腸がん、乳がん、子宮がん、前立腺がんの6種類の検診が実施されており、受診率は全国平均を大きく下回っている。具体的な数値としては、胃がん検診が4.2%、肺がん検診が16.6%、大腸がんが15.6%、乳がんが5.0%、子宮がんが9.5%、前立腺がんは18.4%と、全体的に低迷している。
受診率向上施策として、個別勧奨を強化する取り組みや、フィードバックの収集が重要視されており、特に午前中に行われる「市長がおじゃまします」といった市民との対話が強化されている。
次に障害福祉については、現在3,322人が障害者手帳を取得しているとの報告があり、タクシー料金の助成券についても言及された。助成券の交付率は約3割で、利用率は約7割であり、他市と比べ地域社会における障害者支援の重要性が認識されている。しかし、市長は個人の責任に重きを置く意向を強調し、今後の制度改革について細心の注意を払っていく必要があるとの考えも示した。
最後に、五島市の奨学資金制度に関する議論では、貸与型奨学金の認知度が低下している問題が浮き彫りとなった。教育長の藤田清人氏も、この制度の見直しを行う必要があるとの意見を表明した。さらに、紙面づくりに関する討論では、広報ごとうのリニューアルがなされ、情報発信の効果が上がることが期待されている。
このように五島市は、住民の福祉や健康の向上を視野に入れた施策の強化を目指し続けている。今後も市民の意見を反映したより良い施策が求められていく。