令和4年3月2日、五島市議会の定例会が開催された。議題では、令和4年度当初予算案など複数の重要案件が上程され、市民生活や地域経済に関する施策が説明された。
市長の野口市太郎氏は施政方針の中で、ロシアのウクライナ侵攻について懸念を示し、五島市の国際的立場を踏まえた発言を行った。また、市民の健康を守るためのコロナ対策を強化し、ワクチン接種の促進を図る方針を強調した。
予算案では、311億9,400万円の一般会計を計上。前年度比で4億900万円、1.3%の増となる見込みである。歳入の中では市税、地方交付税が増加し、特に市民税は新型コロナウイルスの影響を受けた法人税や所得税の動向を反映して増えると予測されている。
さらに、議案の中では新たに設置される「こども未来課」など、さまざまな施策が紹介された。出会いから子育てまでの支援を強化し、子育て世代へのアプローチを目指す。
議案に対する質疑では、議員からは予算の詳細や具体的な施策についての質問が相次いだ。特に新型コロナに関連した経済支援の必要性が議論された。今後の経済回復に向け、市長は地元企業と連携し、観光や地場産品の振興策を強化する意向を示した。
このように、五島市議会では予算や施策についての真剣な議論が交わされ、地域の未来に向けた重要な方針が定められることとなった。市民の理解と協力を求めつつ、今後も市の発展に寄与する施策を進めていく考えが示されている。
令和4年度は、新型コロナウイルス対策だけでなく、人口減少対策や地域振興策の強化に比例し、五島市の抱える課題に対して実行的なアプローチが期待される。