令和5年12月12日の議会では、五島市の重要課題が討議された。特に、草野久幸議員や山田洋子議員が取り上げた子育て支援の強化や消防署でのハラスメント問題が焦点となった。
草野議員は、消防署におけるパワーハラスメントについて質問し、消防署員の約38.7%がパワハラを経験しているとの調査結果を引用。その上で、消防職員間のハラスメントの実態把握と対策の必要性を強調した。市長の野口市太郎氏は、今後消防職員全員を対象とした研修を実施し、相談窓口の整備を進めると述べた。
また、山田議員は子育て支援について質問。特に、出生届提出窓口の拡充や乳幼児福祉医療費の無償化の拡充を要望した。市長は、五島市は子育て世帯の支援に力を入れており、若い世代が安心して生活できる環境を整える必要があると強調した。
観光行政に関する質問も行われ、特にニューツーリズムとユニバーサルツーリズムの促進が求められた。地域振興部長の小田昌広氏は、観光振興計画策定の一環として観光アンケートを実施し、地域資源を活用した観光商品造成に注力する意向を示した。
さらに、市職員の名札についての質問も挙がり、名札の表記を名字のみにすることを模索する必要があると指摘された。これに対し、総務企画部長は職員の安心感を重視し、職員組合からの要望も受けて検討を進めると応じた。
最後に、丸田敬章議員は、白良ヶ浜に漂着した不審物に関する初動対応についても問題を提起した。市民生活部長は、警察の意見も踏まえた対応だったと説明したが、丸田議員は情報の一元管理や市民への迅速な報告の重要性を指摘した。今後、五島市は安全な対策を講じる必要がある。
全体を通じて、議員たちからは市政の各種課題に対し真摯な意見が交わされ、今後の市政運営に向けた重要な議論が行われたことが確認された。