令和4年12月定例会が開催され、市民生活や教育、環境に関する重要な議題が討議された。
特に注目を集めたのは、山田洋子議員のインクルーシブ教育に関する質問であった。山田 議員は、「インクルーシブ教育システム構築における特別支援教育の推進が重要」と強調し、特別支援教育の必要性を訴えた。これに対し、教育長の村上 富憲氏は、「市内の小・中学生のうち、特別支援教育が必要な児童生徒は確実に増えている」と答え、特別支援教育の充実を約束した。
次に、江川美津子議員は、がん検診の受診率向上対策について質問した。
彼女は、「がんが日本における死因第1位であり、受診率が低下していることが問題である」と指摘し、市の施策に対する回答を求めた。福祉保健部長の今村 晃氏は、「がん検診受診率向上のため、施策を強化する」と述べ、特に来年からの女性専用デーの実施を挙げた。
さらに、柳田靖夫議員は廃校跡地の活用策についても言及し、「地域で使われるべき空間として、廃校跡地の活用は急務である」と語った。教育総務課長の濱崎 正己氏は、地域団体との連携を強化し、利用頻度の高い廃校施設の有効活用を図る意向を示した。
医療面でも重要な議題として、新型コロナウイルス感染症とインフルエンザの同時流行が懸念される中で、今村部長は、「ワクチン接種の推進や情報共有が不可欠である」と述べ、市民への情報発信を強化していく方針を表明した。
議会では、地域住民の声を踏まえた施策や、行動指針の明確化が求められた。これらの議論を通じて、五島市民が直面する諸問題に対して、行政ができる限りの支援と解決策を講じることが強調された。このように、今回の定例会は、市民生活に関わる多面的な議題が提起され、積極的な意見交換の場となった。市民が安心して生活できる環境づくりを進めるための継続的な努力が求められる。