令和2年9月の定例会で、台風9号及び10号の影響についての議論が行われ、被害状況や今後の対策が求められた。
特に、三浦直人議員は、台風による停電と断水の原因、および公共工事の工期延長について市長に質問した。市長の野口市太郎氏は、停電が断水につながる密接な関係があることを指摘し、電気を利用して水を浄化する浄水場の重要性を強調した。
また、避難所の運営や、避難誘導についても議員から意見が上がった。特に避難所の定員を超える人数が避難してきた事例が多く、今後の改善策として避難所運営の見直しが求められた。さらに、防災意識の醸成と、緊急時の情報伝達の重要性についても強調された。
議会では、防災行政の体制についても論じられ、各議員が防災マニュアルの見直しや適切な避難計画を検討することの必要性を訴えた。特に、高齢者や障害者等の避難行動要支援者の支援体制の構築が強調された。
また、台風9号と10号による被害額が、農業や水産業、インフラにおいて大きな影響を及ぼしていることが報告され、その総額が約7億4千万円にのぼった。これに伴い、今後の復旧と対策のための予算案が提出される予定である。
災害時の適切な避難指示や情報伝達の手法については、今後の見直し点として、休日や夜間時の特殊な状況を考慮した上での避難勧告方法が検討される。また、行政と市民との情報共有の強化や災害対策訓練の実施についても提案された。
これらすべての議論において、五島市の安全・安心なまちづくりのための具体的な取り組みが急務であると認識され、市民を守るための意識の高め合いが期待されている。特に、新型コロナウイルスの影響による避難所運営の新たな課題に対しても、柔軟に対応できるよう、行政と市民の連携が重要視される。