令和6年3月の定例会が開催され、様々な議題が討議された。
冒頭、網本定信議員(12番)は、身体障がい者のごみ出し支援に関する市の取り組みについて質疑を行った。特に、障がい者がごみを出す際の支障や、ホームヘルパーの利用状況について問題提起した。その質問に対し、野口市太郎市長は、障がい者の生活支援の中にごみ出し支援も含まれるとし、ホームヘルパーの利用調整が重要であると述べた。また、支援体制の検討において他部署との連携を強化していく考えを示した。
続いて、荒川温泉についての議論も行われ、網本議員はこの温泉の観光利用や地域福祉センターの営業時間延長についても質問を繰り返した。市長は、温泉源の有効活用に向けて公募型プロポーザルを進める考えを示し、具体的な進展を期待していると述べた。
柳田靖夫議員(8番)は、商工業の振興について質問。特に、長崎県の事業継承支援センターの利用促進について、周知活動の強化を求めた。市長は、このセンターがもたらす利益について肯定的に評価し、商工会議所との連携強化を図っていく意思を述べた。
さらに、丸田敬章議員(3番)は、住宅の耐震化状況について質問した。彼は、近年の活断層の調査結果を指摘し、市の耐震化対策や住民への注意喚起の重要性を強調した。市長や関係者は、耐震補助制度の活用を進めているとしながらも、地域住民への情報提供の改善を検討していることを示唆した。
片峰亨議員(5番)は、五島市の畜産業振興について、若い世代の肥育農家の育成の必要性を訴えた。産業振興部長は、クラスター構築事業や肥育経営の支援が行われているとし、今後の整備が進むことを期待すると答えた。さらに、五島牛のブランド力強化のために、農協との連携を強調した。
最後に、市有財産の管理についても言及があり、玉之浦大橋の改修計画について説明があった。市は将来的な安全を見据え、橋梁の改修を進める方向であると示された。これにより、地域住民の生活環境が一層向上することが期待されている。
今次定例会では、さまざまな議題が盛り込まれ、特に市長の今後の方針や各部署の具体的な取り組みに期待が高まる内容であった。市民の意見を反映し、持続可能な地域づくりに向けた議論が続くことを市議会は求めている。