五島市は令和二年度の補正予算を含む複数の議案について、6月定例会を開催し、議案の審議が行われた。
議案第71号では、一般会計の補正予算が議題に上がった。木口利光議員は、補正予算の必要性について言及し、特にプレミアム付商品券発行事業の全業種を対象とする思惑を説明した。これは経済回復を目的とした施策であり、コロナ禍において市民の消費を促進する狙いがある。
産業振興部長の井川吉幸氏は、この商品券発行事業は全業種を対象とすることで疲弊した市内経済をV字回復させるための意義があると述べ、具体的な販売方法についても言及した。この販売方法は、特に福江商工会議所や五島市の各地域の支所で行われる計画である。購入者は身分証明書を提示し、1人最大3セットまで購入可能とされている。
さらに、橋本憲治議員が補正予算案の一つとして観光ルート環境整備事業について質疑した際、地域振興部の大賀義信部長が市内に存在するガイド団体の委託について触れた。ガイド団体は市からの依頼を受け、今までの実績を基に委託作業を行う予定で、地域の活性化につながる公に機能する場を提供することが求められている。これにより、訪れる観光客に向けた受け入れ基盤を作り上げる狙いが図られている。
さらに、江川美津子議員が、玉之浦の花き栽培施設の減額譲渡問題に関する質疑を行い、市長の野口市太郎氏は、「監査委員からの勧告を真摯に受け止め、議会の議決に基づき合法的な取引を行う必要がある」と答えた。この問題は、今後の市の財政政策や政策運営に影響を与える可能性が高い。最終的に、提案された議案は、審議の結果、すべての議案が可決されることとなった。
このように、五島市は複数の議題を通じて、コロナ禍の影響を受けた市内経済の回復策を検討している。