令和6年6月定例会が開催され、議員たちはさまざまな市政に関する質問を交わした。出席した議員たちは、重要なテーマについて市長および各部長に対して見解を求めた。
まず、山田洋子議員は«高齢者を取り巻く現状と課題»についての質問をとりあげた。五島市の65歳以上の人口は増えており、厚生労働省の調査によれば高齢者の日常生活への不安が増大していると指摘した。市長の野口市太郎氏は、高齢者福祉の充実を図るため地域包括ケアシステムの構築が必要だと述べ、特に介護人材の確保が急務であることを強調した。
さらに、国境離島の島民割引カードについても話題に上がった。草野久幸議員がその登録状況を質問し、利用者の利便性向上を訴えた。角野隆産業振興部長は、現在の登録者数が2万6,473人であることを明らかにしこれに伴う手続きの改善が必要であるとの見解を示した。
また、火ノ岳登山道の整備については、地域振興部長の小田昌広氏が、環境保全の観点からも重要であると述べ、この整備が地域の観光資源としても活用できると語った。然しながら、議員たちからの要望の中には、より積極的な支援を求める声が多く見られた。
さらに、ハラスメント防止条例の制定についても議論がなされ、職場環境の改善が求められる中、調査結果を受け多くの議員が声を上げた。特に、職場でのハラスメント対策について市長は眼を向けているものの、さらなる積極的な取り組みが求められている。
野茂勇司臣議員が«医療行政»について質疑した際には、医療体制の現状と二次離島からの救急搬送体制についてが強く求められた。市長は現状を的確に把握し、今後の展望を示しつつも、市民の不安解消に向けて適切な情報提供を行うことが重要であるとし、医療体制の強化に努める意向であると述べた。
最後に、草野久幸議員が大浜地区のごみ焼却場に関する安全性について質問し、今後も市として徹底した管理を行うことを確認した。野口市太郎市長は、地域住民への信頼を維持するために、安全対策を継続すると述べ、議会全体が共通の理解を持って進むことを強調した。
今後も議会は市民の声を大切にし、行政運営の透明性を保ちつつ、持続可能な開発に向けた取り組みを進める意義が強調され続けるであろう。