令和5年6月16日、名張市議会において行われた定例会では、各議員による一般質問が行われた。特に水道事業や学校給食、観光振興についての関心が高まっている。
まず、水道事業について、議員の山下登氏は地域からの要望を受け、水の供給体制の改善が急務であると訴えた。具体的には、名張市内の給水未普及地域解消に向け、地域住民と共に協議を進める必要性が指摘された。この件に対し、上下水道部長の山森幹氏は、名張市では給水条例に基づく取り組みを続け、地域の要望に応じた施策を計画中であると回答した。
次に、学校給食の問題も取り上げられた。木平秀喜議員は、現在の麦御飯提供がアレルギーを持つ児童に影響を与えていると指摘した。教育次長の鷲阪文宣氏によれば、名張市では栄養摂取に配慮した献立を心掛けているが、今後アレルギー対応を強化していく方針であるとのこと。
観光振興については、北川市長がオオサンショウウオの存在を活用した観光啓発を進めると明言した。市長は、間接的な利益を考慮しつつ、観光戦略の見直しや新たな施策展開について具体的な方向性を示した。
また、障害者スポーツ大会についても触れられた。今年度の開催が見送られたが、次年度の開催に向けた準備を進める方針である。市の職員とボランティアが連携し、障害者が参加できる環境整備が進むことが期待されている。
障害者支援に関しても重要視されており、スポーツを通じての社会参加の促進が求められた。市の庁舎でオオサンショウウオの展示を行ったことが話題になり、多くの市民が訪れて観察を行った。これにより市の魅力を高める一助となっているとみられる。
議会では、各議員が市民からの意見を基に具体的な施策の必要性を訴え、名張市の発展に向けた道筋が描かれた。市長や各部門の責任者が市民の声を真摯に受け止め、今後の施策に反映していくことが期待される。