令和６年３月２９日に開催された定例議会において、議員が辞職の勧告を受けるという事態が起こった。
当日は、木平秀喜議員に対する議員辞職勧告決議が議題に上がり、福田博行議員がその提案理由を説明した。福田氏は、市議会議員としては高い倫理観を持つべきであるとし、木平議員の不適切な行動が市議会の信用を損なったと述べた。具体的には、木平議員が名張市の固定資産評価に関して一方的な主張を繰り返し、議会の秩序を乱したことを指摘した。
この議案は、議員らによる議論も呼ぶこととなった。柏元三議員は、木平議員を支持する立場から、辞職勧告が法的根拠に欠けていると主張した。彼は、議会の機能が危ぶまれるとして、このような決議が議会の権威を低下させることに懸念を示した。また、木平議員の発言に対する誤解があるのではないかと指摘し、議員辞職勧告決議が本当に必要なものであったのか疑問を呈した。
一方、福田博行議員は、木平議員の行動が倫理要綱に反していると強調した。彼自身、木平議員の行動が多くの市民に対して迷惑をかけていると語った。質疑応答では、議員間での意見が分かれ、議論は白熱していったが、最終的に辞職勧告決議案は可決された。こうした各議員の思惑が交錯する中、決議が進められたことにより、議会内の緊張感は一層高まった。
市長からは、この決議の意義を重く受け止めるよう求める発言があり、木平議員にも行動を省みるよう促された。今回の議会では、議会の権威や倫理観が問われる場面が多くあり、今後の議会運営に影響を与える重要な一歩として捉えられている。議会の意思としてこの決議が行われたが、法的根拠が不足しているとの意見も多く、今後の議会の在り方についても議論が続くことが予想される。