名張市は令和2年第392回定例会において、一般会計補正予算(第3号)の承認を求めた。特に注目されるのは、地元産の食材を活用した給食提供に関する施策である。この施策により、伊賀牛を主成分とした給食を提供し、地域農業の振興と食育を通じて子どもたちに地元の魅力を体験させることを狙っている。
特に、伊賀牛を使った給食では、肩ロースのスライスを100グラム1,000円で購入し、30グラムを提供する予定で、約4,500食分が用意されるという。産業部と教育委員会はともに協力し、給食に関連する資料を通じて地元の農産物や生産者の思いを伝え、食に対する興味を引き立てる工夫を施すことにも注力することを強調した。
その中で、学校給食における負担軽減策についても言及された。4月や5月における休校中の給食費の減免に関しては、名張市では現在のところ具体的な政策は未定だが、必要に応じて検討するとしている。また、食材納入業者への損失補填については、事情を踏まえて対応していく旨が述べられた。
さらに、地域福祉教育に関するネットワーク構築事業についても議論された。この事業では、スマートスピーカーを利用し、高齢者の見守りや支援の実証実験を行う予定である。具体的には、スマートスピーカーを通じて高齢者の会話を分析し、その健康状態や心の健康を把握する仕組みを構築する。また、今後2年から3年をかけて、地域のニーズを把握しつつ、高齢者やその家族へ効果的な支援策を講じる考えだとされている。
名張市は多くの施策を新型コロナウイルス及び地域経済の影響を考慮に入れて進めている。包括的な支援体制を整えることで、地域住民の安心安全な生活を考慮に盛り込んでいる。市民の生活を支えるため、引き続き全力で取り組むよう見守っていく必要があると、市当局は強調している。