令和4年12月8日に開催された名張市議会第407回定例会では、一般質問がメインの議題として取り上げられた。議員たちが市政に関する重要な問題を提起し、市長や教育長がそれに対して答弁を行った。
特に注目されたのは山下登議員による農業に関する質問・意見であった。彼は名張市の農業マスタープランの進捗について問い、市内の農業が抱える問題に関して言及した。山下議員は、若手農家の育成、耕作放棄地の問題などを挙げ、「農業や農村の活性化なくして地方創生はあり得ない」と強調した。
特に、名張市の農業マスタープランは5年目を迎え、同プランの17の目標指標のうち、13が未達成となっているとの報告があり、産業部長の内匠勝也氏は「大変残念な結果」と述べつつ、今後の計画を再評価する意向を示した。農業振興策やその進捗について、さらなる具体的な対策が求められる状況となっている。
また、藤川美広議員は中学校給食の導入に関する実施計画とその進捗を問うた。中学校給食は令和9年度の実施を目指す方針が示され、藤川議員はその実現に向けた具体的な手法として自校方式の提案を行った。一方で市長は、センター方式も視野に入れた検討が続いていることを明言し、「持続可能性を確保しつつ迅速に進めていく」との姿勢を示した。
さらに、三原淳子議員が固定資産税の増税問題を提起し、名張市の財政状況の改善に対する市民の納得感が得られているかを問いただした。市長は、財政健全化に向けた努力と新たな施策の重要性を語り、収支の改善に取り組むと応じた。
最後に、木平秀喜議員が通学かばんに関する質問を行い、名張市独自のランドセルの無償化についての提案をした。名張市として子どもたちの健康や安全を重視し、保護者の負担軽減を図る施策の展開が強く望まれていることを示している。