令和2年11月27日、名張市議会第395回臨時会が開催された。
議題として、職員の給与に関する条例及び名張市一般職の任期付職員の採用等に関する条例の改正が提案された。市長の亀井利克氏は開会の挨拶において、新型コロナウイルス感染症の影響拡大を踏まえた市民への呼びかけを行った。
議案第84号の提案については、人事院勧告に基づき、国家公務員の給与改定に準拠していることが説明された。また、議会に出席していた多くの議員が、現在の経済状況下での公務員の給与に関する懸念を表明した。
山下登議員は、コロナ禍での民間企業が大幅なボーナス削減を行う中、公務員給与があまりにも安定している点に疑問を投げかけた。特に、民間企業でのボーナスが減少していることと対照的に、公務員の給与改定が僅かな減少であることに対する市民感情を指摘した。これに対して亀井市長は、公務員の給与削減は経済復興に与える影響を考慮する必要があるとの考えを示した。
さらに、山下議員は名張市でのラスパイレス指数の高さや、類似団体との比較においても名張市の給与が高い状況を説明し、市民の理解を得るためのさらなる努力を求めた。総務部長の我山博章氏は、民間準拠の給与体系についての説明を行い、賃金の適正化に向けての努力を強調した。
会議は、業務の透明性確保や予算の効率的な運用に向けた議論にも形を変え、議案は委員会付託を省略し、原案の通り可決された。名張市議会は、議会防災システムの整備や経済対策により、引き続き市民の信頼に応えていく意志を表明している。
この臨時会は午前10時20分に閉会し、出席議員の意見を反映した今後の施策に期待が寄せられる。