名張市議会は令和3年第400回定例会を開催し、高齢者の移動手段や太陽光発電の安全性などが議題に上がった。
特に注目を集めたのは、高齢者の移動手段の確保についての提案である。坂本直司議員は、高齢者が運転免許を返納した後、外出が難しくなることが問題視され、多様な電動移動手段の普及を提案した。この中には、試乗会の実施や市の公用車としての導入、地域づくり組織への貸出制度の実施などが含まれる。市は現在の移動手段であるコミュニティバスや地域の有償ボランティアを含めた生の声を収集し、今後の施策に生かす考えを示した。
続いて太陽光発電パネルに関連する危険性が指摘された。太陽光発電パネルが破損した場合、感電のリスクがあるとの情報が問われ、現行の条例に基づいて事業者には災害発生防止が義務付けられていることが強調された。また、感電の危険性を市民に周知する重要性についても繰り返し確認された。
6次産業化の進展についても報告され、多彩な農産物や観光資源を生かした事業の推進が飲食業界との連携によってなされている。副市長の回答によると、名張市は祖父母からの伝承野菜や地元特産品の価値を高め、今後の活性化に向けた施策を進める意向が示された。
最後に、ソフト面での共生社会のための教育が重要であることも論議された。これまでの活動や障害者に対する理解を深める取組についても多くの発言があり、持続可能な社会の実現に向けた意識向上が求められている。