名張市議会第398回定例会が開催され、様々なテーマが取り上げられた。中でも新型コロナウイルス感染症としては、ワクチン接種の進行状況が焦点となった。市長の亀井利克氏は、65歳以上の高齢者接種について、７月末を目途に進めていると述べた。また、接種を希望しない市民への対応策についても言及し、相談窓口の設置や地域の見守り活動との協力を強調した。
参加議員の中には、ワクチン接種に関する啓発や、接種しないことによる差別の問題を指摘し、正しい理解を広めるための施策の必要性を訴える声が上がった。特に接種を受けられない方への対応としての差別防止についても触れられ、正しい理解を持つことの重要性が強調された。これに対し、福祉子ども部長は広報や啓発活動を通じて理解を促す方針を示した。
次に農業振興について、議員からの質問があり、名張市の農産物の知名度や収益改善に向けた取り組みが求められた。市長は中山間地域の農作物の生産振興に向けた支援を計画しており、地域の特産品化の道筋を説明した。また、国からの補助を受けた特産物の試験栽培や加工品開発の計画についても言及し、農業者の所得確保に向けた具体策が進んでいることを述べた。
環境問題に関しては、市内のごみ排出状況が話題となり、ごみの減量や不法投棄対策の強化が求められた。地域のボランティアによるごみ拾い活動やメディアを通じた啓発も進める意向が示される中、市長からはごみゼロ運動の充実を図り、市民の意識改善に向けた取り組みが重要との認識が示された。特に、名張市を訪れる多くの人々にとって印象が大きい名張川の美化も含め、政策の実施に向けての努力に期待が寄せられた。
議会での問答を通じて、地域の暮らしを守り、心地よい環境を整えるための重要な課題が浮き彫りになり、議事録に記録されたこれらの内容は、今後の名張市の施策変更を促す一定の指針となることが予想される。