令和4年6月9日、名張市議会は第404回定例会を開会した。市長の北川裕之氏が施政方針を発表し、今後の市政運営について述べた。具体的には、人口減少の対策として新しい産業や若者の定着を目指し、産業の基盤づくりに力を入れる考えを示した。観光業や農業を中心に地域資源を活用する施策が提案され、2025年に控える大阪・関西万博を機会にした観光振興についても触れた。
さらに、新型コロナウイルス感染症への対策として、地域医療の確保や生活支援、感染拡大防止の施策を進める意向が示された。特に、長期的な影響を受ける市民の生活を支えるため、迅速な支援策を講じることが強調された。市立病院における初診時選定療養費の変更や条例の改正も取り上げられ、市民にとってさらなる負担軽減が図られることが期待される。
教育委員会の西山嘉一教育長による教育行政方針の説明も行われた。新型コロナウイルスの影響が続く中で、ICT環境の整備や子供たちの主体的な学びを促進する取り組みが強調され、全ての児童が自ら考え行動できる力を育むことを目指すとした。また、施設の整備や食育の重要性にも触れ、健康的な生活習慣の確立を目指して取り組む姿勢が表明された。
最後に議案として各種条例の改正や、令和4年度一般会計補正予算に関する説明が行われた。特に、子育て世帯には新型コロナウイルスの影響に対する支援金が計画され、速やかな対応が求められる。
適切な支援策の確立に向け、市民とのコミュニケーションがさらに重要であることが意識されている。市議会はこの定例会を通じて、名張市の未来に向けた多岐にわたる施策を議論し、進めていく方針である。